フランス語指示語 French

Très soutenu

トレ・スートゥニュ

非常によく持続して。音の消えを許さず、各音の価値をすべて保ち続けながら演奏する。フランス印象派の楽譜で音色の充実と音量の安定を同時に求める語。

一般的な解釈

très(非常に)+ soutenu(支えられた・保たれた)。音のエネルギーをフレーズの端まで手放さず、均質な密度を保ちながら弾き続ける指示。単なる legato の延長ではなく、音量とトーンの充実を含む。

語源と本来の意味

soutenusoutenir(支え続ける)の過去分詞。soutenirsous-(下から)+ tenir(保つ)= ラテン語 sub + tenēre に遡る。イタリア語 sostenuto と語源を共有するフランス語形。

演奏者視点での使用感覚

弓・指・息のどれであっても「手放す瞬間」を作らない。crescendo も diminuendo もなく、音圧が一定の水平線を描くイメージ。フランス語指示語の中でも要求の厳しい語のひとつ。

sostenuto(伊語)との違い

意味はほぼ対応する。sostenuto がイタリア語文脈で独立した奏法記号として使われるのに対し、très soutenu はフランス語スコアの中でより文脈依存的に現れる。très(非常に)の強調がつく分、要求の度合いが高い。