発想記号 Italian

Leggiadro

レッジャードロ

優雅に、軽やかに、愛らしく。品のある美しさと軽さを同時に持った演奏を求める語。grazioso(優美に)が落ち着いた気品を指すのに対し、leggiadro には空気のように軽い、浮き立つような愛らしさが加わる。

grazioso との違い

grazioso は気品のある優雅さ。leggiadro はそこに「軽さ」と「愛らしさ」を上乗せする。leggiadro な演奏は、重みを感じさせず、聴き手の心を自然に微笑ませるような質感を持つ。バレエでいえば grazioso が優雅な歩みなら、leggiadro は空中に浮く跳躍に近い。

語源と本来の意味

イタリア語 leggiadro(優雅な・愛らしい・軽やかな)。leggiero(軽い)と同語根と考えられ、ラテン語 levis(軽い)に由来する。軽さと美しさを同時に含む点がこの語の特徴。

演奏上の指針

音を「置く」のではなく「浮かせる」意識が必要。弦楽器では弓圧を最小限にし、弓スピードで音を前へ運ぶ。ピアノでは指先の重力を抜き、鍵盤に触れるだけのような感覚。各音のアタックに硬さを出さず、音と音がなめらかに光る連なりを作る。

用いられる楽曲の傾向

バロック期の小品、古典派のメヌエット・エコセーズ、ロマン派の性格小品に多く現れる。声楽では少女や妖精の役柄の歌に指定されることが多い。