Rubato
/ ruːˈbɑːtoʊ /
定義
歌うように、テンポを速めたり遅らせたりする演奏指示。 感情の呼吸に従って時間を自由に扱う発想で、 機械的な正確さより表現を優先するロマン派音楽の核にある。 「盗んだ時間を返す」という語源は初期の用法であり、現代では相殺は必須でない。
一般的な解釈
厳密なリズムから意図的に逸脱し、メロディのテンポを感情に従って伸縮させる奏法・指示。ソロ曲では伴奏が軸を保ちながらメロディが自由に揺れるのが基本形。ロマン派のピアノ音楽で最も顕著に現れ、機械的な正確さより感情的な真実を優先する。合奏でrubatoを仕掛けるときは、周囲との事前の合意が前提になる。
語源と本来の意味
イタリア語 tempo rubato (盗まれた時間)の略。 rubare (盗む)の過去分詞形 rubato から。ある音符から「盗んだ」時間を別の音符に「返す」という概念が語源に込められている。
代表的な用例
Chopin
夜想曲集 Op.9
rubatoの代名詞的作曲家
Chopin
バラード第1番 ト短調 Op.23
感情的なrubatoの極致
Liszt
ピアノソナタ ロ短調
劇的なrubatoの使用
Schumann
子供の情景 Op.15
詩的なrubatoの揺れ
Brahms
インテルメッツォ集 Op.118
内省的なrubato
Debussy
前奏曲集 第1巻
印象派的な自由なrubato