Toccata
トッカータ
定義
鍵盤楽器(特にパイプオルガンやハルプシコード)のための楽曲で、弾き手の技巧を示す即興的性格の作品。
一般的な解釈
トッカータは「楽器を鳴らす喜び」の表現。フーガなどの厳密な形式と異なり、弾き手の想像力と技巧が直接表現される。演奏者視点では、トッカータほど「個性的な解釈」が許される形式はない。即興性の中にも音楽的統一が必要という難しさがある。
語源と本来の意味
イタリア語 toccata(触れた・弾いた)。ラテン語 toccare(触る・弾く)に由来。16世紀イタリアの鍵盤音楽で発生し、バロック時代に高い芸術形式に昇華。
代表的な用例
Bach
トッカータ ニ短調 BWV565
最も有名なトッカータの一つ(真作性に学術的議論あり)
Froberger
トッカータ ト短調
17世紀の即興的な美しさ
Scarlatti
チェンバロ・トッカータ集
イタリア鍵盤音楽の豊かさ
Ravel
スカルボ(トッカータ的オーケストラ版)
20世紀的なリズムの解釈
Ligeti
ハルモニーズ(トッカータ的技法)
現代音楽への拡張
Stockhausen
トッカータ的即興作品群
電子音楽への発展