Scherzo
スケルツォ
定義
古典派・ロマン派の交響曲やソナタにおいて、メヌエットの代わりに置かれることが多い楽章。諧謔的で活発な楽想が特徴で、通常は速度が速い。
一般的な解釈
スケルツォは「音楽的なジョーク」を形式化したもの。古典派の優雅さを打ち壊し、野性的で遊戯的な要素を導入。演奏者視点では、テクニカルな難しさと、同時に「笑い」「諧謔」「意外性」を表現する必要がある。聴き手は単なる楽しさだけでなく、音楽的な知性を感じるべき。
語源と本来の意味
イタリア語 scherzo(冗談・戯れ)に由来。ラテン語 scherzare(からかう)が語源。ハイドンが交響曲・弦楽四重奏曲でこの語と形式を先行して使用し、ベートーヴェンがメヌエットに代わる標準的な楽章形式として確立・定着させた。日本語訳は「諧謔曲(かいぎゃくきょく)」。言葉の通り、「気の利いた冗談」や「音楽的なユーモア」を形式化した表現で、古典派の優雅さを意図的に「破壊」する野性的エネルギーを格調高い漢語で表現している。
スケルツォの形式構造:「諧謔曲」の音楽的ジョーク
代表的な用例
Beethoven
交響曲第5番「運命」第2楽章 スケルツォ
スケルツォの完成形。複雑さと躍動感
Beethoven
グレート・シンフォニー スケルツォ楽章
壮大なスケルツォ
Brahms
交響曲第1番 第3楽章 スケルツォ的構成
ロマン派的解釈
Schubert
交響曲第9番「グレート」スケルツォ楽章
スケルツォの展開性
Mendelssohn
真夏の夜の夢 スケルツォ
精妙な諧謔性
Shostakovich
弦楽四重奏曲 スケルツォ的楽章
20世紀の皮肉的なスケルツォ