Recapitulation
再現部
定義
ソナタ形式の最終部分。提示部で示された主題が再び現れるが、展開部での変化を経た後なので、心理的な重みが大きく異なる。通常、提示部と異なり第2主題も主調で演奏される。
一般的な解釈
ソナタ形式の「帰還」。提示部との比較聴取が重要。同じメロディなのに、展開部を経たことで全く異なる意味を持つようになっている。
語源と本来の意味
ラテン語 recapitulare(もう一度のまとめ)。展開部の冒険を経た後、「もう一度」主題を提示する、という意味。
演奏者視点での役割
演奏者にとって再現部は「帰還」の喜びを表現する場所。提示部と同じメロディでも、展開部での経験がそこに刻まれている。単なる「繰り返し」ではなく、心理的な変化を演奏に込める必要がある。
楽曲構造での機能
ソナタ形式の「完結」。提示部で始まったプロセスが、展開部での葛藤を経て、再現部での「帰還」によって一つの物語として完成する。
代表的な用例
Beethoven
交響曲第9番 ニ短調 Op.125
第1楽章
Mozart
ピアノ協奏曲 K.467 ハ長調
第1楽章
Brahms
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
第1楽章