Con brio
/ kon ˈbriːo /
コン・ブリオ
定義
生き生きと、活力をもって。外向きに弾けるようなエネルギー。古典期から19世紀にかけて広く使われた指示語だ。
energicoとの違い
energicoが「地に足のついた力強さ」なら、con brioは「軽やかに弾ける活力」だ。energicoに重さがあるとすれば、con brioには明るさと弾力がある。「Allegro con brio」という複合指示を想像すれば分かりやすい——あの推進力と明快さ、圧倒的なエネルギーがcon brioの典型だ。
語源と本来の意味
イタリア語 brio(活気・生気・元気)に前置詞 con(〜をもって)を付けた表現。brioの語源は諸説あるが、ケルト語の brig(力・活力)に由来するとも言われる。英語に「brio」という語が借用されており、「活力・生気」を意味する。
複合形での用例
con brioは単独でも使われるが、速度標語との複合形「Allegro con brio」「Vivace con brio」が特に一般的だ。速度標語が「どのくらい速く」を示すのに対し、con brioは「どのような活力で」という質を加える。複合形では速さと活力が一体化し、明確な演奏の方向性を与える。
演奏上のアプローチ
con brioは音楽の「テンション」を全体的に引き上げる指示だ。個々の音符より、音楽全体の流れと推進力を意識する。フレーズを前に進める力、アクセントの明快さ、リズムの弾力。疲れたような演奏、眠たいような演奏を徹底的に排除すること——それがcon brioの本質だ。
活力の流れ
代表的な用例
Beethoven
交響曲第5番 ハ短調 Op.67
第1楽章 — Allegro con brio
Beethoven
交響曲第3番「英雄」Op.55
第1楽章 — Allegro con brio
Schubert
交響曲第8番「未完成」D.759
第1楽章のcon brio感
Brahms
ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15
第1楽章のcon brio推進力
Mendelssohn
交響曲第4番「イタリア」Op.90
全体的なcon brio感
Weber
魔弾の射手 序曲
con brioのクライマックス