Vigoroso
/ vigoˈroːzo /
ヴィゴローゾ
vig.
発想記号
定義
「力強く、精力的に」。vigore(活力、勢い)から、 エネルギッシュで筋肉質な推進力を持つ演奏を指す。 静的な強さではなく、運動を伴う力強さだ。
energico・risolutoとの違い
energicoは力強さ全般を指す包括的な語、 risolutoは「決然とした意志」という精神的な強さを指す。 対してvigorosoは、肉体的な躍動感・筋力的な運動性に 焦点を当てた、より身体的な力強さを表す。
リズム音楽との結びつき
舞曲やバレエ音楽、20世紀の原始主義的なリズム音楽との 親和性が高い。トッカータ的な終楽章や、 強い拍節感を持つ作品でこの語の身体性が最も生きる。 静かに座って弾く曲ではなく、体ごと動く音楽に似合う語だ。
語源
ラテン語vigor(活力、力強さ)に由来。 英語のvigor(精力)、invigorate(活気づける)と同根。 語根そのものに、肉体的な活力のイメージが 色濃く残っている。
演奏の核心
音の出だしに明確な打点を作ること。 重さに頼った強さではなく、瞬発的な勢いで音を立ち上げる。 拍の輪郭をはっきりと示し、推進力を絶やさないことが vigorosoの説得力を支える。
代表的な用例
Stravinsky
バレエ音楽「春の祭典」
原始主義的なリズムが生むvigorosoな躍動感の極致
Bartók
「アレグロ・バルバロ」
打楽器的なピアノ書法による力強い推進力
Prokofiev
ピアノソナタ第7番 Op.83
終楽章のトッカータ的な力強さ