フランス語指示語 French

Vite

ヴィット

速く。Allegro から Presto の速度域に相当するフランス語の速度標語。

語源と本来の意味

フランス語 vite(速く・速い)。語源は確定していない。ラテン語 vitare(避ける)とは無関係で、ラテン語 citus(素早い)が古フランス語を経由したとする説が有力。

vif との違い

vif がラテン語 vivus(生きている)から来る速度と生命感・躍動を同時に指定するのに対し、vite は「速い」という純粋な速度の指示。性格的な含意を伴わない。

rapide との違い

rapide が rapidus 由来の動的な力感を速度と不可分に持つのに対し、vite は純粋な速度の状態を指す。動作の鋭さや力感の含意を持たない。

演奏者視点での使用感覚

テンポのみが指定されており、速さの中での性格づけは奏者の判断に委ねられる。速度の実現が指示の目的であるため、音楽の性格は楽譜全体の文脈から読み取る。